大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和44(あ)2494 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人水野武夫の上告趣意は、憲法三一条違反をいうが、実質は単なる法令違反

の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

もつとも、記録によれば、被告人は昭和四三年一〇月一四日原審の第一回公判期

日には適式な召喚状の送達を受けたが出頭せず、原審においては、国選弁護人のみ

出頭して公判を開廷して審理し、即日弁論を終結したうえ、第二回公判期日(判決

宣告期日)を同月二八日午前一〇時と指定告知し、ついで右第二回公判期日には被

告人および弁護人ともに不出頭のまま判決を宣告したこと、また、その間被告人は、

右第二回公判期日についての召喚手続または同期日の通知を受けなかつたことが明

らかであるから、原審の措置は刑訴法二七三条二項に違反するものといわなければ

ならない。

しかしながら、本件において、被告人は前記のとおり第一回公判期日について適

法な召喚を受けていること、出頭した弁護人によつて弁論がなされた結果即日結審

となつたこと、第二回公判期日(判決宣告期日)が弁護人に告知されていることお

よび本件につき被告人に上訴権回復の請求が許容されていること等にかんがみれば、

右手続上の瑕疵は原判決に影響を及ぼすべきものとは認められない。

よつて刑訴法四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり決定する。

昭和四六年九月九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岸 盛 一

裁判官 岩 田 誠

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裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 藤 林 益 三

裁判官 下 田 武 三

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